工学部と連携して行うICT教育システムを活用した看護技術の効果的な教育方法の検討

取り組みテーマ分野:<スマート看護>

研究者:関 恵子(人間看護学部・人間看護学科)

 看護あるいはその関連分野の内容が変化・多様化する中で、ケアリングの重要性が増したり専門化したりする傾向があります。従って、それが関係する看護教育においても、手技教育が要素として含まれますが、実技実習に関してはいわゆる「勘」と「コツ」に頼ってきた部分がほとんどと言えます。とりわけ、新型コロナウイルス流行に伴い、対面での演習が不可能となったため、学生の習熟度アップに対して非常に困難な状況が生まれました。
 本研究では、「勘」と「コツ」を中心とし、実際の手技において見よう見まねで実施されてきた手技教育について、ロボット工学の手法を導入して、ファントム素材とその中の圧力センサによるデータ可視化を実現したものです。ファントム素材としては、本研究ではソフトアクチュエータ(空気圧ソフトデバイス)を用い、その中に圧力センサを内蔵することで、実技者の作業により生じた位置・力・速度情報を可視化しました。そして、熟練者のデータと実習生のデータを数値として比較することで、実習生は熟練者の値に近づくように習熟度を高めていくことが可能です。この手法については、実際に使用した実習生に対して行ったアンケート結果からも、その有効性が確認できました。
本研究は、工学部・機械システム工学科の西岡靖貴講師と共同で行われました。

▼「柔らかセンサ」を活用する手技療法教育システム

 

 

 

 


2022年03月31日