簡単操作~無線通信機能付~ポータブルスマートチェッカー

取り組みテーマ分野:<スマート農業>

研究者:酒井 道(工学部・電子システム工学科)

 農業において、収穫時期の判定は、サンプリング調査等の手法によるものなど、部分的には診断法が確立してきているものの、大半の場合は農業従事者が長年の経験により判断しているのが実情です。農業従事者の減少・高齢化に伴い、収穫時期判断の自動化と自動収穫機器の開発が待望されています。しかし、高価なシステムの設備投資を農業現場で加速することは困難であり、いかに安価な技術導入を行うかが課題となっています。
 そこで、果実や野菜の収穫時に対象物の色が変化することに着目し、㈱チェッカーズが開発した色合いセンサの活用を共同で検討しています。この色合いセンサは、センサ部で赤・緑・青の三原色に対応する値を検出し、そのデータを無線通信によりパソコンやクラウドサーバに伝送できます。実際に測定を行ってみると、例えば図のようなリンゴの場合、もともと色むらがあるため、センサのデータ取得位置によりデータに大きなばらつきが生じることがわかりました。そこで、光学迷彩技術により空間平均値を得ることができ、色合いを評価可能となることがわかりました。今後は、実際の収穫現場での実証検討を行っていきます。
 本研究は、連携先である株式会社チェッカーズの登尾一幸様、田口貢士様、植野伸哉様と共同で行いました。

▲簡単操作~無線通信機能付~ポータブルスマートチェッカーの概略説明。

2018年03月31日